念仏をとなえながら、今生きることによろこびを感じる
充実した日々を過す事を願う 大阪教区 浄土宗青年会
2024年09月02日
令和6年8月29日、夏の終わりを告げるかの様なスズムシの声が響く東北の地、山形県にあるメトロポリタン山形にて第20回全国浄土宗青年会全国大会が開催されました。令和6年度 第20回全国浄土宗青年会全国大会 台風10号の交通への影響も心配された中での開催となりましたが全国各地から250名を超える青年会員が集いました。講義1として安達俊英先生、林田康順先生、コーディネーター 工藤量導先生の「青年僧の未来」というテーマでのディスカッション型のご講義がありました。法然上人の浄土宗開宗から現代に至るまでの様々な課題や青年僧の質問にお答えいただき青年会員を励ましていただきました。 講義2としてテレビプロデューサーのマッコイ斉藤先生による「寺院開放!アイデアが未来を変える」をテーマにご講義いただきました。誰にでも一行で分かる企画をだす「一行理論」や男気ジャンケンが生まれるまでの様々なご苦労等をユーモアたっぷりにご教授いただきました。 講義3として各教区の未来に向けて取り組んでいる事業の事例発表があり、これからの寺院運営のヒントをたくさん学ばせていただきました。その後てらこやフェスタにご出演の怪談家のぁみ先生、響先生の怪談話の実演があり、人を惹きつける話し方や間の取り方を実際に体験し勉強する事ができました。その後の懇親会では美味しい山形の名産をたくさん頂き全国から集まった、全国大会でしか中々顔を合わすことが出来ない各教区の会員と楽しく懇親を深めました。この全国大会でたくさんの学び、気付き、笑い、そして恐怖も体験することが出来ました。大阪浄青の会員の一人でも多くの方に是非参加していただきたい幕の内弁当の様な中身の詰まった大会となりました。 東摂組 生房寺 田中大樹 |
2024年07月19日
令和6年7月18日(木)相阪組 西蓮院様をお借りして約30名の青年会僧侶が集まり、別時会・納涼会が開催されました。開会に先立ちまして、神田会長からご挨拶があり、今年の12月14日(土)には開宗850年慶讃事業として浄青でも別時念仏茶話会を予定しており、今回はその予行練習も兼ねた別時会であるとお話して下さいました。 令和6年度 大阪教区浄土宗青年会 別時会・納涼会 照明も落とし、ろうそくの灯りだけになった本堂では、参加者の念仏の声と木魚の音だけが響き渡る、ありがたい時間を過ごさせていただきました。 閉会の辞では、小寺副会長から毎日の日課称名だけでなく、こうして別時の場を設けることでまた明日からの日々の念仏に励めるように。とあり、これからお盆を迎えるにあたり身が引き締まる思いです。 その後、懇親会場へと場所を移し、納涼会を開催しました。 会員同士、日々の法務での悩みや取り組みについて話し合い、大変有意義な交流の場になりました。 12月に開催予定の別時念仏茶話会でも、今回と同様西蓮院様をお借りし、青年会会員だけでなく、一般の方々との交流をさせていただく予定です。1人でも多くの参加者と、また共にありがたい時間を過ごさせていただけることを楽しみにしています。 東清堀組 大善寺 山中翔貴 |
2024年06月21日
2024年6月13日令和6年度 大阪教区浄土宗青年会 第2回研修会「傾聴」 令和6年度 大阪教区浄土宗青年会第2回研修会 令和6年6月13日(木)、大阪教区教務所4階にて、大阪教区浄土宗青年会の第2回研修会が開催されました。講師として、カウンセリング&コンサルティング・フロンティア代表 小島俊久氏に「傾聴スキルとグリーフケアを学ぶ」のテーマでご講義いただきました。 講義スケジュールは@話を聴く姿勢A具体的な傾聴技術BペアワークC悲嘆への対応〜グリーフケア〜Dデモンストレーションとなりました。 初めに、傾聴とは耳を傾けて熱心に聞くこと、真剣に聞くことというのが辞典での定義になりますが、カウンセリングでは人の話をただ聞くのではなく相手を分かろうとする積極的姿勢で話を聴くことが重要であると仰っていました。この積極的傾聴の技術には頷き、相槌、表情、動作のような基本的な応答技術があり日常会話でもよく用いられるものでした。しかし目線、姿勢のスキルでは正しい姿勢で相手の目を見て話すというのが一般的であるのに対し相手の心情に合わせて目線を外す、リラックスして落ち着いた体勢で聴くといった傾聴ならではのスキルがありました。これらのスキルは話し手に安堵感、安心感、自己肯定感を与える効果があり非言語スキルの重要性を知りました。 後半のペアワークは話し手と聴き手に分かれて題材に沿って対話をするというもので「相手の話を遮らずに丁寧に傾聴する」というルールの中で自分の考えを主張せずに相手の考え、感情を引き出すことはとても難しかったです。また、デモンストレーションでは小島氏による傾聴実演をしていただきました。時間の関係上途中で終わってしまいましたが傾聴技術を十分に感じることが出来ました。 研修を受けて、グリーフケアの最前線にいる僧侶にとって相手に安心感、安堵感を与える傾聴スキルは重要であり実践していかなければならないと思いました。 北摂組 正念寺 吉田祐治 |
2024年06月14日
2024年05月28日近畿地区浄土宗青年会 第46回総会・第57回研修会 近畿地区浄土宗青年会 第46回総会・第57回研修会 令和6年5月28日(火)奈良県 東大寺金鐘ホールにて、近畿地区浄土宗青年会第46回総会・第57回研修会が執り行われました。 最初に第23期理事長、白馬上人よりご挨拶をいただき、令和5年度事業報告、決算報告および監査報告が行われました。 続いて新役員の選出があり、第24期理事長、石橋上人より今期の活動テーマおよび新役員の発表の後、令和6年度事業計画案および予算案が発表され、満場一致で承認され総会は終了致しました。 小休憩の後、第57回研修会が行われました。初めに、講師 森田康友上人より『遺言執行者となって』を講題としまして、シングル世帯および親族の居ない檀信徒が増加傾向にあり、僧侶が「遺言執行者」の依頼を受ける機会も増えるとして、森田上人が経験された事例を参考に、その時に必要な知識などについてお話しいただきました。 続きまして、東海林良昌上人より『慈悲の実践 ボーイスカウト、青年会、お寺での介護カフェ』と題しまして、東海林上人がこれまでに体験されたボーイスカウトでの地域貢献や、浄土宗青年会を通しての東日本大震災における被災地支援、宗派を超えた国際的な青年会での活動およびお寺での介護者カフェについてご説明いただき、法然上人の庵の様に分け隔てなくお互いに寄り添える世界を作っていきたいとお話しくださいました。そして最後に光譽祐華上人より『私が歩んできた音楽布教の道』と題しまして、歌い始めたいきさつや、音楽活動を通しての経験などをお話しいただいた後、ライヴステージにて素晴らしい歌声をご披露いただき、盛大な拍手に包まれながら第57回研修会は終了となりました。当日は雨で足元の悪い中、多数のご来場にて、同じ近畿地区で活動する会員の皆様と共に、有意義な時間を過ごすことができました。 第一河南組 薬師寺 森山隆正 |
2024年05月04日
去る令和 6 年 4 月 30 日(火)大阪教区教務所に於きまして、大阪浄青令和 5 年度総会ならびに令和 6 年度、 第1回研修会が開催されました。大阪教区浄土宗青年会 令和5年度総会・令和6年度 第1回研修会 開会の辞、 回願に続いて第27期会長西浦祐哉上人より挨拶があり「皆さんが自分の役割を全うしてくれたから、 27期の活動が円滑にすることが出来た。」と2年間の活動を振り返り、来期の理事執行部にむけて「みんなで協力して神田会長を支えていってほしい」と激励のお言葉をいただきました。 続いて泉北組西光寺 寺尾昌治上人の議長、議事進行のもと、 令和5年活動報告、会計報告、救援活動準備金報告ならびに令和6年活動計画案、会計予算案が滞りなく審議・承認されました。 そして、新会長である第 28 期会長神田眞照上人より今年度のテーマ「機縁」の発表があり、「機縁」の言葉の中に浄青会員が協力して行事を進めていき、皆で活動を通してきっかけを作る。 一般の人に浄土宗のみ教えを広めるきっかけを作るという思いが込められているという想いを伝えて下さいました。 その後、同会場に於いて、 第1回研修会が開催されました。 泉南組大願寺常盤木宏仁上人を講師にお迎えし、「ご縁をいただいて」という講題でお話をしていただきました。 常盤木上人のこれまでの活動や学生時代のお話を若い青年僧にも分かりやすい言葉でお話してくださいました。 私が特に心に残ったお言葉が哲学者森信三氏のお言葉を引用した 「人は一生の内に逢うべき人に必ず逢える。 しかも一瞬早すぎず、 一瞬遅すぎない時に」そして「どんなに素晴らしい縁をいただいたとしても内に心に求める心がなければ、縁が生じない。無関心では縁が生じない。縁をいただくために行動することが必要だ」というお言葉でした。 「何事にも無関心にならず、心を求めて縁をつかんでください」 常盤木上人の若い僧侶にむけてのお言葉が心に染みたありがたい研修会でした。 北摂組 法林寺 藤田善史 |
2024年03月29日
令和6年3月27日(水)〜28日(木)、一泊二日でこども信行道場が開催されました。連日の雨で天候が心配でしたが、開催当日は奇跡的に見事に晴れ、参加者21名の子どもたちが第二河南組安養寺様に集まりました。お寺での宿泊行事ということもあって、開講式では不安な顔や緊張した表情をした子供達でしたが、初めのお念仏から大きな声が出ておりスタッフが逆に驚かされる程でした。令和5年度 大阪浄青 こども信行道場 児童教化連盟岩ア理事長の誡師のもと厳かながら穏やかな空気で帰敬式を行い、場所をアクトランドに移してレクリエーション、夕食、キャンプファイヤーを行いました。すっかり班同士で打ち解けた様子で1日目を終えることができました。 2日目は朝6時半より朝のお勤めを開宗850年慶讃記念で作成した浄青オリジナル経本で勤めました。朝食後、再びアクトランドに移動し、佛教大学レクリエーション研究会のスタッフ主導のゲームやダンス大会が行われました。どのレクリエーションも盛り上がり、今回の開催テーマ「一致団結〜みんなで達成しよう信行道場〜」の通りになったのではないかと感じました。 昼食のカレー作りに向けて火おこし体験を行いました。準備の段階ではなかなか火が着かず心配しましたが、結果的には火がついた班もあり、子どもたちは大いに喜んでいました。みんなで作ったカレーを食べたのち安養寺へ戻り閉講式を行いました。開講式では不安気だった子供達も晴れやかな表情で、準備を重ねてきた我々も報われた思いがしました。 10月開催は参加者が集まらず延期となり、今回も心配でしたが、無事21名の子供達の宿泊行事を終えることができました。会所を快くお引き受けくださった安養寺様、お子さんを参加させてくださったご寺院様、お手伝いくださったスタッフの皆さん、改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。 27期こども信行道場実行委員長 来迎寺 西島泰彦 |
2024年03月18日
去る令和6年3月13日総本山知恩院に於きまして全国浄土宗青年会主催の浄土宗開宗850年慶讃法要・別時念仏会が開催されました。全国浄土宗青年会 開宗850年慶讃法要 別時念佛会 まず開会式の後に墨絵アーティストの茂本ヒデキチ先生のライブペインティングを全国から集まった青年会の仲間達と、お念仏を唱えながら拝見させて頂きました。20分で描かれるライブペインティングは見ている人を楽しませる為に、何を描いているのかが分からないように描いていくとおっしゃっていた通り、初めは何を描いておられるか検討もつきませんでしたが時間が経つにつれ、迫力のある墨絵が現れてきました。 「旅立つ法然上人」はその後ろ姿から、とても強い意志が感じられます。「念仏を唱える横顔」は我々に一心に専ら弥陀の名号を念じて、行住坐臥の時節の久近を問わず、念々に捨てざる者、これを正定の業と名づく、彼の仏の願に順ずるが故にと、まさに今目の前で仰っていただいている様に感じられる程に迫力がありました。ライブペインティングが終わると知恩院の諸堂を行道しながら行き渡り参加者一同で別時念仏を行いました。こちらは一般参拝者の方も木魚を打ちながら共にお念仏を申して頂きました。 人生に1度、2度あるかどうかの浄土宗開宗850年慶讃法要にお手伝いとして携わらせて頂きましたことを有り難く思います。 大江組 大覚寺 小寺貴雄 |
2024年02月29日
去る令和6年2月19日(月)、このたび大阪教区浄土宗青年会第3回研修会「なんでもQ&A」に参加させていただきました。布教・教学・法式またその他で分からないこと、気になることなど疑問・質問を事前に集め、ご回答頂ける講師様をお招きし、お答えいただきました。講師様には生玉組圓通寺・安達俊英上人、河北組法樂寺・清水秀浩上人、堺組正明寺・森俊英上人の3名が来て下さいました。令和5年度 第3回研修会 講師様に数々の疑問、質問に資料や口頭にてお答えいただきました。浅学非才の身である為、ご回答いただける中でたくさんの気付きがありました。具体的、実践的な内容、またその中には自分自身でも気付いていない事で学べる機会でとても有意義な時間でありましたが、そういう時はあっという間で時間が足りませんでした。研修会の最後の方に講師様が若いお坊さんがどのようなことに疑問を抱き、また質問を通してどのような考えを持っているのか、知れる機会となるのでこのような研修会を行っていただきたいまた是非とも参加したいとおっしゃっておられました。また私個人としても是非とも参加したいと考えております。 講師様におかれましてはこのような貴重なお時間を頂きまして有難う御座いました。今後ともご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。 泉南組 光明院 信達貴然 |
2024年02月23日
去る令和6年2月22日、近畿地区浄土宗青年会主催の研鑽会が開催されました。昨年に引き続き今回も奈良浄青が企画を担当し、「飛鳥観光ツアー」と題して飛鳥を中心にした史跡巡りが行われました。まず参加者は「高松塚古墳壁画館」を拝観しました。今回のツアーガイドを担当していただいた石田さんによると、「天皇の古墳は通常八角形で造られるが、高松塚古墳は円形型なので天皇の古墳ではない。しかし壁画が描かれるような人物の古墳であるから、埋葬されたのは天皇家の人物である可能性が高い」といった、歴史の教科書には載っていないような興味深いお話をしていただきました。令和5年度 近畿地区浄土宗青年会 研鑽会 続いて参加者は天武・持統天皇陵→鬼の雪隠→橘寺→石舞台古墳→飛鳥寺というルートで史跡と寺院を巡りました。中でも聖徳太子の生誕地と伝わる橘寺と、日本最初の寺院である飛鳥寺ではご本尊様の前で読経と、今年1月に起きた能登半島地震で犠牲になられた方の回向をしました。ご本尊である聖徳太子様と飛鳥大仏様を前に、私たちが犠牲者への冥福の思いを回向したように、千年年以上の昔から数えきれない人々の願いをご本尊様たちは受け止めてこられたのだろうかと篤い信仰の歴史を感じました。また長年に渡ってこれらの史跡・寺院を守ってこられた飛鳥の方々の思いが伝わってきました。 研鑽会は予定時間を少し超過したものの、見学予定地でしたが時間の関係で残念ながら見学できなかった史跡もありました。しかし今後奈良に足を運ぶ機会があれば、その史跡を巡ってみようと思います。今回の研鑽会の企画運営をしていただいた奈良浄青の皆様、そして終日ツアーガイドをしてくださいました石田様、ありがとうございました。 泉南組 上福寺 瀧俊悟 |
2024年01月30日
令和6年1月30日、大阪教区浄土宗青年会は枚方市にある、河北組臺鏡寺にて、850回輪番礼拝を開催した。 浄土宗開宗850年特別企画として開催された今回の礼拝は、850回の礼拝を目標として行われた。当日は、礼拝を行う僧侶を、応援するような快晴のなか、13時半から法要が開始され、18時半頃まで約5時間に渡り執り行われた。開宗850年特別企画 850回輪番礼拝 始めに、第27期大阪浄青の会長である西浦裕哉上人を導師とし法要が開始された。青年会会員の僧侶だけではなく、一般僧侶の方々も参加され合わせて、延べ30人程の僧侶が途切れなく礼拝を行った。普段から礼拝を行っているとはいえ、五体投地接足作礼の最上の礼拝を数多くすることは少ない。その為、多くの僧が額に珠のような汗を浮かべ、体力の続く限り全身全霊で礼拝を行った。次第に陽が傾くにつれ、礼拝の回数も増え、夕陽が差し込む堂内には、一人一人無心で阿弥陀様を礼拝する姿が広がり、堂内は神聖な雰囲気に包まれた。最後は次期第28期大阪浄青会長となる、神田眞照上人が西浦裕哉上人から導師を引き継ぎ、850回輪番礼拝法要を勤め上げた。 850回の礼拝を通じ、改めて現代まで相続されてきた阿弥陀様の御教え、浄土宗の御教えを知り、その恩に報いることができたのではないだろうか。同時に、この素晴らしい御教えを広く世間に知ってもらいたい、という思いも一層強く感じた。 今回はインスタグラムによるライブ配信も同時に行い、当日臺鏡寺に来る事が叶わなかった僧侶も、場所は違えど同じ気持ちで礼拝を行う事ができる環境を整えた。そういった取り組みは、昨今の信仰のあり方が変化し続けている、その時代の潮流に合わせていくことも、また新たな信仰の形かもしれない。 第二河南組 運潮寺 大崎宏尊 |